オンプレミスからクラウドへ 技術者が社内を説得するための支援
初めての方、初めまして。そうでもない方、お久しぶりです。
タケダノです。
あの暑かった夏のことは忘れ、re:Inventに向けてブログ筋を鍛えて行きたいと思います。
さて、Developers.IO読者の多くはエンジニア。
(もちろんそうではない方もいらっしゃいますが。)
既にAWSを導入、ご利用されている場合は引き続きご愛顧頂きたいと思います。
ただ、まだ導入なされていない企業様で、こんな困ったことはないでしょうか。
・自分はエンジニアとしてクラウド、AWSの良さが分かっているけれど、社内導入のための意思決定権を持っていない。
・ちょっと前に会社がオンプレミス型のサーバーを購入してしまって、今後数年は今のオンプレミスサーバーを使わなければならない。
・社内の知らない人たちは、クラウドサーバーのことをセキュリティが弱いと思っている。
参考)総務省:平成30年版「情報通信白書」第2部 基本データと政策動向より - 企業におけるクラウドサービスの利用動向
今は時代の変わり目です。
むしろ、過ぎてしまって遅れ気味です。
変わってしまった時代で言えば、今の日本に炭鉱夫はいませんし、ベータもVHSも無くなりましたし、ダイヤルを回す電話はレトロ感を楽しむデザインでしかありません。
時代に取り残されてしまうと危険が危ない。
・・・。
上司の方、偉い方への説明を一緒に試みましょう。
以下に、ちょっと例を挙げてみました。
オンプレミスサーバーが「自社ビル」で、クラウドは「賃貸ビル」です。
自社ビルは、自分で鍵を取り付け、泥棒対策が必要です。固定資産税や、自分でホームセキュリティを強化する必要があります。ファシリティコストと呼ばれる維持・管理・運営費用が大きいです。
クラウドはたくさんある部屋のうち、必要な分だけ貸してもらえる賃貸ビルです。人数が増えれば増床をし、減れば減床をすれば良いです。入り口に総合警備がいることもあります。ただ、だから完全に安心という訳ではないので、セキュリティ対策は必要ですが、オンプレミスより危険という訳ではありません。
(AWSご利用の際は是非ともクラスメソッドメンバーズに入ってセキュリティ対策をしましょう。)
次に、水のインフラで考えてみます。
オンプレミスサーバーが「井戸」で、クラウドは「水道水」とします。
でも水道のような生活インフラと違って、国や県や市がクラウドサーバーを準備しているわけではないので税金を払っていても設備を変えてもらえません。
悪意を持った誰かが、井戸に悪い物を入れて水を飲めなくしないようにしたり、子供がおちないように柵を作ったり自衛が大変です。維持費もかかります。毎回水を汲み上げるので手動にしても、電動ポンプにしても、1日に使える量は限りがあります。
水道水は浄水施設から地中に埋められ、どこを通ってくるか分からないので、単純に特定のどこかの家に悪意を持って悪い物を入れようとすることが出来ません。井戸以上に水を使う日があっても対応出来ますし、旅行などで使わない日もありますが、使ったら使った分の利用料を支払います。
経営の視点でいうと、オンプレミスサーバーは財務諸表のB/S(バランスシート:貸借対照表)に資産として記載されます。クラウドサーバーは従量課金なのでP/L(プロフィット&ロス:損益計算書)に乗ります。B/Sが小さくてP/Lが大きいと効率がよく見えることがあります。固定費が小さくなります。
多くの企業が自社ビルから賃貸に変えているのも、コストメリットや、可用性などの理由によります。
ここの説明は声高らかに叫びましょう「BSじゃなくてPLになるんです!」
まるで事件が現場で起こっている風です。
「ウチのエンジニアもそんな視点でみてくれるようになったか。」と思って頂けるかどうかは日頃の行い次第ということになりますが。
「ちょっと前に会社がオンプレミスサーバーを買ってしまって・・・」
併用する方法を模索しましょう。井戸が古くなっていったら徐々に移行という方法も可能です。
オンプレミスサーバーをファイルサーバーとして使う方法などあります。
社内の方を説得できた際、AWS導入支援は是非クラスメソッドへご連絡ください。
担当者が誠意を持って対応をさせていただきます。